プルルル………。
お風呂から上がって、バスタオルに手を伸ばした瞬間、
リビングの電話が鳴った。
「あー。はいはいはい〜。」
私は慌ててバスタオルを体に巻きつけると
リビングまで走って、受話器に手を伸ばした。
「はい。水田でございます。」
「あっ、沙奈?」
「ママ!元気?」
「うん、こっちは二人とも元気でやってるわよ。」
ママは週1で電話をかけてくる。
「そう。よかった。」
「陽平くんは?」
「今日も部活みたい。夏休みに入ってからもほぼ毎日学校行ってるよ。」
陽平は編入後、サッカー部に入部したんだ。
「でも、もう8時でしょ。まだ帰ってこないんだ。」
「部活のあと遊んで帰ってくるみたいよ。
でももうそろそろ帰ってくると思うんだけどね。」
そんな会話をしてるときに、
「ただいま〜。」
と陽平の声がした。
「あっ。ママ。陽平帰ってきたみたい。」
「そう。よかったわ。」
リビングのドアが開いて、陽平が顔を出す。
私が電話してる姿を見て、なんだか驚いてる。
「おかえり〜。ママたちから電話だよ。」
ドアのところに立ち尽くしてる陽平に向かって、私は声をかけた。
「ああ。それよりおまえそのカッコ・・・。」
「えっ?」
陽平から指摘されて、我に返る。
わ、私。
ハダカにバスタオル・・・。
ひゃーーーーー!!!!!!
どうしよう。
恥ずかしくて頭の中真っ白になった私に、電話の向こうでママが言う。
「沙奈。ちょっと送って欲しいものがあるんだけど…。」
ママ。
私、それどころじゃないの!
急いで電話を切ろうとしたんだけど、
この状況を伝えたら、逆にママが心配するかもって思った。
とりあえず、落ち着こう・・・。
「送って欲しいもの?」
「うん。ママのクローゼットにスーツが何着か入ってると思うんだけど、
今から言うのを送ってくれる?」
そういって、ママは私にメモを取るように指示する。
「はい。いいよ〜。」
左手に受話器、右手にペンを持って、せっせとメモを取る。
その時、背後に陽平が立ってることに気付いた。
また…、あの目をして…。
私、すぐに目を逸らして、メモを取ることに専念しようとした。
でも…出来なかった。
陽平の手が、バスタオル越しに私の胸に触れたから・・・。
びっくりして振り返るとニヤっと陽平が笑った。
な、な、な、なんなのよ〜。
とにかく一刻も早く電話を切るべきだ。
そう判断して、まだぺらぺらしゃべってるママにいう。
「わ、私、そろそろ…陽平の…ご飯の支度…しないと…。」
そう言う間にも、陽平の手はバスタオルをずり下げて直接胸を撫で回す。
声が途切れ途切れになっちゃって、ママに怪しまれたかもしれない。
「そうね。じゃスーツの件よろしくね〜。」
そう言うと電話は切れた。
受話器をそのまま床に落として、私もその場に崩れ落ちた。
陽平の手を掴んで動きを止めようとしたけど、
私に掴まれたくらいじゃ陽平はびくともしない。
「よ、陽へ…。」
やめてと言おうと振り向くと、そのまま唇を奪われた。
「んん…。や…。」
どんどん舌が進入してきて、私のコトバにならない声が漏れる。
手は相変わらず胸を愛撫してる。
「や…。やめ…て…。よ…へい…。」
「やめない。」
「ど…して、こんなこと…。」
「俺、沙奈のこと好きだから。」
陽平の言葉をきいて絶句する。
ナニイッテルノ?
「沙奈に初めて会った時、一目惚れした。」
「…。」
「ずっとこうやって抱きしめたかった。」
「な、何言って…。」
「沙奈を俺だけのものにしたかった。」
「わ、私たち兄妹なんだよ!」
「血はつながってない。」
「ダメだよ。こんなこと・・・。」
じたばたと抵抗するけど、陽平はますます動きを激しくする。
「きゃぁ。やぁ…ん。」
陽平の手が足の間に滑り込んできて、敏感な場所を何度も往復する。
「やぁーーーーーーーー!」
今まで感じたことのない刺激に体がビクビクと振るえる。
「や…。おねがいだから…やめて…。」
陽平の愛撫に自分が壊れてしまいそうで怖かった。
陽平のキスが体中に降ってくる。
その痕はすごく熱くて、陽平の気持ちがいっぱい詰まってるような気がした。
「沙奈。好きだよ。」
そう言って、私の中に陽平の指が侵入してくる。
「い…痛いってば!無理!!ほんとにムリ!!!」
でも、自分の中から熱いものが流れてくるのは分かっていた。
陽平の刺激に呼応してどんどん蜜が溢れてくる。
「沙奈、濡れてる。」
陽平が嬉しそうに耳元でささやく。
「そんなこと…言わないでよ…。」
恥ずかしくて眩暈がする。
私、嫌なんじゃないの?
なんで、こんなに溢れてくるの?
陽平の指に翻弄される私がいる。
「ひゃ…。やぁ……ん。あぁぁ…。」
自分がコントロールできない。
「沙奈、ちょっと力ぬいて。」
そう言うと陽平が私の中に入ろうとする。
「やだ!やめて!」
なんとか逃れようと必死で体を動かそうとするけど
陽平に押さえ込まれていて、体をひねることさえ出来ない。
「や…。痛い…。やぁぁぁぁぁ…。」
痛くてぐったりした私を見て、陽平が私を抱きしめた。
「沙奈、ごめん。でも、俺、もう自分を止められない・・・。」
うっ……。ひっく……。
涙がとまらない…。
陽平の顔なんか見たくないのに、陽平は私を離してくれない。
あれからずっと、私は陽平の腕の中にいた。
くしゅん。
私がくしゃみをしたら、陽平はやっと腕の力を緩めて
「寒い?」
と聞いてきた。
「寒い…。寒いに決まってんじゃん、ばかぁ…。」
冷房の効いた部屋にハダカでいれば寒いよ・・・。
「恥ずかしいから、服、きたい。」
私が呟くと、陽平はようやく私を解放してくれた。
次の日。
陽平と顔を合わせるのが嫌で、
目覚ましが鳴ってもベットから出なかった。
いつもは私が陽平を起こしてあげてるけど、今日は無視!
てか、金輪際関わりたくない!!
あんな事して…絶対許さないから!!
昨日の情景が目に浮かんできて、ブンブンと頭を振る。
それにしても。
陽平、起きないなぁ。
部活の集合時間はたぶん8時。
8時まであと10分。
ま、陽平が遅刻したって、私にはカンケーない。
無視、無視。
そう思ってるのに、私はさっきから時計とにらめっこしていた。
8時まで、あと5分。
もうっ!
しょうがないなぁ・・・。
私はイライラしながらベッドを抜け出すと、
陽平の部屋へ向かった。
「陽平!!遅刻するよ!!!」
わざとバッターンとドアを開けて、大きな声をだす。
ベッドにつかつかと歩み寄って、
タオルケットを引き剥がそうと手を伸ばす。
同時に陽平の手が伸びて、私の腕を掴んだ。
「きゃ!!!」
寝てるとばかり思っていたから、心臓が止まりそうになる。
「お、起きてたの?!」
「うん。」
「なら、早く準備しなよ。遅刻するよ!」
「今日、部活休み。」
そう言うと、私の手をぐいっとひっぱる。
「ぅわっ。」
突然引っ張られてバランスを崩し、陽平の上に倒れこんでしまった。
「ちょっ、何やってんの!」
体を起こそうとじたばたしてるうちに、
いつのまにか陽平のベッドに引きずり込まれていた。
「よ、陽平!!」
「沙奈、おはよ♪」
「おはよ・・・ってあのね〜!」
のんきに朝の挨拶をしてくる陽平に呆れてしまう。
そ、それより私、またピンチじゃない?!!
「よ〜へ〜!!!!」
「何?」
「何じゃないでしょ!離して!!」
「やだ。」
「やだじゃないでしょ!」
きみに拒否権ないですからーーーーー!!
こいつ昨日のことまったく反省してないらしい。
「陽平!私、怒ってるんだからね!!」
「なんで?」
「なんでって昨日のこと!」
「えっちしたこと?」
「そのものずばりを言うなぁーーーーーーー!!!」
恥ずかしくて、真っ赤になってる私を見て、陽平がニヤリと笑う。
「もう1回する?」
あほか!するわけないでしょ!!
そう言おうとしたけど、できなかった・・・。
だって、私の唇。
陽平に塞がれていたから。
「な、な、な、な、な・・・・・・。」
驚きと怒りで言葉にならない。
そんな私の様子をみて、プッと陽平が吹き出す。
「笑うなぁ〜!」
「だって、沙奈かわいい。」
そういうと陽平の唇が耳に触れる。
「ひゃぁ!」
びくっと体を振るわせた私を見て、また笑う。
「沙奈って耳弱いでしょ?」
「し、し、知らないよ。そんなこと!!」
「そう?じゃ、もっかいやってみる?」
そう言って、耳にふっと息を吹きかける。
「ひゃぁぁぁぁぁ…。」
慌てて両耳を手で隠すと、ほらねと勝ち誇ったように陽平が笑った。
「さーなー。さーなーちゃん。」
陽平が話し掛けてくるけど・・・、無視!
私はさっき、陽平をひっぱたいた。
力の限り、バッシーンと。
でも、こんなんじゃ怒りが収まらない。
これ以上陽平の顔見たくないから、朝食を食べた後、
私は出かける準備をはじめた。
「沙奈、出かけるの?」
無視、無視。
「ねぇ、沙奈ってば。」
無視、無視。
「沙奈の今日のパンツはピンクかぁ。」
えっ!
当たってる?
なんで?!と思って振り向くと、
陽平がスカートの端を持ち上げていた。
「きゃーーーーー!なにやってんのよ!!」
慌てて陽平から体を離すと、
「やっと、話してくれた。」
そう言って、陽平がニコッと笑う。
こんな笑顔に騙されないんだから!
「どこいくの?」
「教えない。」
「どうして?」
どうしてって・・・。
あんたの顔見たくないからでしょうが〜。
「もうっ!うるさい!」
「俺も一緒に行こうかな?」
「はあっ?」
「沙奈についてく。」
「いや。ついてこないでっ!!」
ついてこられたら、出かける意味ないじゃん。
「だって、俺、部活休みで暇だしさぁ〜。」
「男友達と遊んできなよ。」
「やだよ。俺、沙奈と一緒にいたい。」
そう言うと、背後から私を抱きすくめる。
「ちょ、ちょっと!! 離して!!」
「やーだ。」
いたずらっ子のようにそう言うと、ますます腕に力をこめる。
「痛いよ!分かったから離して!」
「一緒に行っていいの?」
「いいけど、金輪際私に触らないで!」
陽平をにらみながら放った私の言葉に、しばし考え込んでる。
「じゃあ、一緒に行かなきゃ沙奈に触ってもいいんだね?」
「えっ?!」
こ、こいつ・・・。
人の発言を逆手に取って〜。
「ち、違うよ!そう言う意味じゃないでしょ。」
焦って陽平に言ったけど、もう遅かった。
「俺、一緒に行かな〜い♪今夜が楽しみ♪」
夏の日差しが、弱った私を照りつける。
はぁぁぁぁぁ。
こんなことになるなら、ママと一緒にイギリスに行けばよかった。
親がいれば、陽平だって私に手出しできなかっただろうし。
自分の運命を呪ってしまう。
まさか、義理の兄とそういうことになるとは。
もう、家に帰りたくないよぉ。
私は行くあてもなく、街をブラブラしていた。
時刻は夜の9時。
さっきからひっきりなしに携帯が鳴る。
着信は陽平・・・。
早く帰ってこいってことだろう。
帰りたくない。
近所の公園のベンチに座って携帯をにらむ。
このまま、早く朝になればいいのに。
そうしたら、陽平は部活に行って、私は束の間の休息ができる。
「は〜あ。」
今日の私、ため息ばかりだ。
ぼーっとしていたら、突然
「沙奈!!」
と大声で呼ばれた。
びっくりして振り返ると、陽平が走ってくる。
ゲームオーバー・・・らしい。
私は諦めて立ち上がると、陽平に向かって歩き出した。
だんだん陽平が近づいてくる。
陽平の表情がなんだか泣き出しそうで、私はびっくりした。
「よ、陽平?だいじょ・・・」
大丈夫と声をかける間もなく、陽平に抱きしめられていた。
「沙奈〜。心配した。」
「へっ?」
「自殺でもしたんじゃないかって、俺、心配で・・・。」
「じ、自殺ぅ!?」
陽平のコトバにびっくりする。
自殺って。
そりゃ、それくらいのことしてもおかしくないようなことは
されましたけどね。
「沙奈が家でてからずっと心配で…。
帰ってこなかったらどうしようって…。」
ぷっ。
なんか陽平かわいいんですけど。
「何回携帯かけても繋がらないしさ。」
「だって、襲われるって分かってて、家に帰るバカいる?」
「襲わないよ!!」
「襲ったじゃん!昨日!!」
「アレは…理性に負けたんだよ!」
「それを襲ったと世間では言うんです!」
「とにかく…家、帰ろう。」
陽平に手を引かれ、私はしぶしぶ家に帰った。
〜 俺、一緒に行かな〜い♪今夜が楽しみ♪ 〜
〜 今夜が楽しみ♪
今夜が楽しみ♪
今夜が楽しみ♪ 〜
今朝の陽平のコトバが頭の中でリプレイする。
家に入ったとたんに押し倒されるんじゃないかって身構えていたのに、
陽平は私に構うことなく、さっさとお風呂に入って寝てしまった。
なんか拍子抜け〜。
でも、ほっと一安心。
私もお風呂に入って、疲れを癒す。
一日中、陽平のこと考えてたから、さすがに疲れた。
自分の部屋に入ると、ベッドに倒れこんでそのまま眠ってしまった。
窓からの光が眩しくて、うっすら目をあけた。
もう、朝かぁ・・・。
熟睡してたみたいで、昨夜は夢も見なかったよ。
ぼーっとしていた視界がしだいにはっきりしてくる。
今何時か確かめようと、時計を見る。
その時、自分の肩の辺りに手があることに気付いた。
「手?!」
びっくりして振り返ると、幸せそうに眠っている
陽平の姿があった。
「きゃーーーーーーーーーーーーー!!!!」
「んんん〜。」
私の叫び声に反応して、陽平が薄目を開ける。
「沙奈…。おはよ…。」
「な、なんでここにいるのよ〜。」
「なんでだろうね?」
「もう〜。変態!!」
いつの間に潜り込んだのよ!
油断も隙もありゃしないっ!!
「早く自分の部屋に行ってよー。」
「やだ。」
「やだじゃないでしょ!」
「今、何時?」
「5時過ぎ。」
「じゃあ、まだ2時間は寝てられるじゃん。」
「自分の部屋で寝てよっ!」
「沙奈と一緒がいい。」
「わたしは、や、だ!」
私はぐいぐい陽平の体をおして、ベッドの端に追い込んだ。
陽平追放まであと少しのところで、
私を巻き込むように陽平は体を反転させた。
「ちょっ!陽平!!」
陽平が私の上に乗るような体勢になってしまって焦ってもがく。
「陽平重い!」
私が訴えると、少し体をずらしてくれた。
「沙奈、昨日かわいかったよ。」
陽平がニヤニヤしながら言う。
「何が?」
「俺がベッドに入ったら、抱きついてきた。」
「うそ!うそでしょ?」
「ほんと。」
ありえない。
そんなこと、あるわけないじゃん!
「だから、手ぇ出しそうだった。」
「!!!」
「でも、堪えたから誉めて。」
「ばか!寝込みを襲うなんてサイテー。」
「だから襲ってないって!」
「襲ったのと一緒じゃん!!」
ふいに陽平が私の耳に触れた。
「ひゃぁぁ。」
ふふふと陽平が笑う。
「耳はやめてよ。」
「じゃ、他のとこならいいの?」
そう言って、胸を包み込むように触ってくる。
「陽平!!そういう意味じゃない!!!」
焦って陽平を見ると、真面目な顔をして私を見つめていた。
「俺、沙奈のこと好きだけど、この前のことは謝る。無理やり…ごめんな。」
「い、今更謝られたって…」
「そうだけど、やっぱり謝らなきゃって思った。」
「うん。わかった。」
わかったから、手の動きを止めてよぉ。
「沙奈は俺のこと好き?」
「好きとか嫌いとかっていう対象じゃないでしょ、陽平は。」
「なんで?」
「なんでって…兄妹でしょ。お兄ちゃんでしょ。」
私たち、こんなことしちゃいけないんだよ。
「なんでこんな状況で出逢ったんだろうな、俺たち…。」
陽平が寂しそうに言う。
「俺、沙奈と一緒にいられるならって、親父の再婚許したんだぜ。」
「えっ?」
「あの顔合わせの日までは、俺、再婚に反対してたから。」
「そうだったんだ。」
「でも、やっぱ名古屋に残った方がよかったのかもな。」
そう言いながら、陽平の手がパジャマの中に入ってきて、
胸を直接触ってくる。
「ちょっ!陽平…。やだ!!」
言ってることと、やってることが合ってないような気がするんですけど。
「昨日、沙奈がなかなか帰ってこなくて、電話してもでなくて、
俺、ほんとに心配だった。」
「ご、めんね。」
「沙奈が俺の側からいなくなったらって想像したら、すごい怖くて・・・。」
「・・・・・・。」
「沙奈がいなくなるくらいなら、俺が自分の気持ち抑えたほうがいいと思った。」
「だから、昨日、帰ってきてからそっけなかったんだ。」
「でも、沙奈をみたら、もう自分の気持ちが揺れてるのがわかって、
沙奈を抱きしめたいっていう気持ちが抑えられなくて。」
そこまで言うと陽平は私の胸の先をつんつんと刺激してきて、
私はその気持ちよさに抵抗を忘れて、陽平に身を任せた。
「昨日沙奈を抱きしめて眠ったら、幸せだった。」
確かに、幸せそうな顔して眠ってたよ。陽平。
「俺、やっぱ沙奈のこと手に入れるって決めたから。」
「えっ?手に入れるって。」
「沙奈も俺のこと好きになって。」
「そ、そんな!」
「親父たちにバレたらその時考えればいいよ。俺たち付き合おう。」
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってよ。」
なに一人で勝手に決めてんのよ!
「沙奈だって、俺のこと手放せないでしょ。」
そう言って、陽平は手の動きを早くする。
「ひゃっ。あっ・・・ん。」
「ほら。」
「ち、ちがう。これは体が勝手に…。」
真っ赤になって答える私に、陽平がキスをする。
「体が一番正直なんだよ〜。」
そう言って、笑う。
「話もまとまった事だし・・・。」
そう言いながら下半身に手を伸ばす。
「さっさとやっちゃいますか?」
「な、な、な、なにをやるのよぉぉ!」
「そんなこと分かってる癖に。」
「やだ、やだ、やだーーーーーー!」
私の拒否の叫び声は、あっさり無視され
虚しく部屋に響いたのだった。
・・・ vol.1 end ・・・
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
あとがき
エロシーン突入してしまいました。
vol.2、vol.3とこういった感じで続いていきますので、
読まれる方はご了承くださいませ。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
2005/6/21 執筆 さえ
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
お風呂から上がって、バスタオルに手を伸ばした瞬間、
リビングの電話が鳴った。
二人暮らし vol.1
「あー。はいはいはい〜。」
私は慌ててバスタオルを体に巻きつけると
リビングまで走って、受話器に手を伸ばした。
「はい。水田でございます。」
「あっ、沙奈?」
「ママ!元気?」
「うん、こっちは二人とも元気でやってるわよ。」
ママは週1で電話をかけてくる。
「そう。よかった。」
「陽平くんは?」
「今日も部活みたい。夏休みに入ってからもほぼ毎日学校行ってるよ。」
陽平は編入後、サッカー部に入部したんだ。
「でも、もう8時でしょ。まだ帰ってこないんだ。」
「部活のあと遊んで帰ってくるみたいよ。
でももうそろそろ帰ってくると思うんだけどね。」
そんな会話をしてるときに、
「ただいま〜。」
と陽平の声がした。
「あっ。ママ。陽平帰ってきたみたい。」
「そう。よかったわ。」
リビングのドアが開いて、陽平が顔を出す。
私が電話してる姿を見て、なんだか驚いてる。
「おかえり〜。ママたちから電話だよ。」
ドアのところに立ち尽くしてる陽平に向かって、私は声をかけた。
「ああ。それよりおまえそのカッコ・・・。」
「えっ?」
陽平から指摘されて、我に返る。
わ、私。
ハダカにバスタオル・・・。
ひゃーーーーー!!!!!!
どうしよう。
恥ずかしくて頭の中真っ白になった私に、電話の向こうでママが言う。
「沙奈。ちょっと送って欲しいものがあるんだけど…。」
ママ。
私、それどころじゃないの!
急いで電話を切ろうとしたんだけど、
この状況を伝えたら、逆にママが心配するかもって思った。
とりあえず、落ち着こう・・・。
「送って欲しいもの?」
「うん。ママのクローゼットにスーツが何着か入ってると思うんだけど、
今から言うのを送ってくれる?」
そういって、ママは私にメモを取るように指示する。
「はい。いいよ〜。」
左手に受話器、右手にペンを持って、せっせとメモを取る。
その時、背後に陽平が立ってることに気付いた。
また…、あの目をして…。
私、すぐに目を逸らして、メモを取ることに専念しようとした。
でも…出来なかった。
陽平の手が、バスタオル越しに私の胸に触れたから・・・。
びっくりして振り返るとニヤっと陽平が笑った。
な、な、な、なんなのよ〜。
とにかく一刻も早く電話を切るべきだ。
そう判断して、まだぺらぺらしゃべってるママにいう。
「わ、私、そろそろ…陽平の…ご飯の支度…しないと…。」
そう言う間にも、陽平の手はバスタオルをずり下げて直接胸を撫で回す。
声が途切れ途切れになっちゃって、ママに怪しまれたかもしれない。
「そうね。じゃスーツの件よろしくね〜。」
そう言うと電話は切れた。
受話器をそのまま床に落として、私もその場に崩れ落ちた。
陽平の手を掴んで動きを止めようとしたけど、
私に掴まれたくらいじゃ陽平はびくともしない。
「よ、陽へ…。」
やめてと言おうと振り向くと、そのまま唇を奪われた。
「んん…。や…。」
どんどん舌が進入してきて、私のコトバにならない声が漏れる。
手は相変わらず胸を愛撫してる。
「や…。やめ…て…。よ…へい…。」
「やめない。」
「ど…して、こんなこと…。」
「俺、沙奈のこと好きだから。」
陽平の言葉をきいて絶句する。
ナニイッテルノ?
「沙奈に初めて会った時、一目惚れした。」
「…。」
「ずっとこうやって抱きしめたかった。」
「な、何言って…。」
「沙奈を俺だけのものにしたかった。」
「わ、私たち兄妹なんだよ!」
「血はつながってない。」
「ダメだよ。こんなこと・・・。」
じたばたと抵抗するけど、陽平はますます動きを激しくする。
「きゃぁ。やぁ…ん。」
陽平の手が足の間に滑り込んできて、敏感な場所を何度も往復する。
「やぁーーーーーーーー!」
今まで感じたことのない刺激に体がビクビクと振るえる。
「や…。おねがいだから…やめて…。」
陽平の愛撫に自分が壊れてしまいそうで怖かった。
陽平のキスが体中に降ってくる。
その痕はすごく熱くて、陽平の気持ちがいっぱい詰まってるような気がした。
「沙奈。好きだよ。」
そう言って、私の中に陽平の指が侵入してくる。
「い…痛いってば!無理!!ほんとにムリ!!!」
でも、自分の中から熱いものが流れてくるのは分かっていた。
陽平の刺激に呼応してどんどん蜜が溢れてくる。
「沙奈、濡れてる。」
陽平が嬉しそうに耳元でささやく。
「そんなこと…言わないでよ…。」
恥ずかしくて眩暈がする。
私、嫌なんじゃないの?
なんで、こんなに溢れてくるの?
陽平の指に翻弄される私がいる。
「ひゃ…。やぁ……ん。あぁぁ…。」
自分がコントロールできない。
「沙奈、ちょっと力ぬいて。」
そう言うと陽平が私の中に入ろうとする。
「やだ!やめて!」
なんとか逃れようと必死で体を動かそうとするけど
陽平に押さえ込まれていて、体をひねることさえ出来ない。
「や…。痛い…。やぁぁぁぁぁ…。」
痛くてぐったりした私を見て、陽平が私を抱きしめた。
「沙奈、ごめん。でも、俺、もう自分を止められない・・・。」
うっ……。ひっく……。
涙がとまらない…。
陽平の顔なんか見たくないのに、陽平は私を離してくれない。
あれからずっと、私は陽平の腕の中にいた。
くしゅん。
私がくしゃみをしたら、陽平はやっと腕の力を緩めて
「寒い?」
と聞いてきた。
「寒い…。寒いに決まってんじゃん、ばかぁ…。」
冷房の効いた部屋にハダカでいれば寒いよ・・・。
「恥ずかしいから、服、きたい。」
私が呟くと、陽平はようやく私を解放してくれた。
次の日。
陽平と顔を合わせるのが嫌で、
目覚ましが鳴ってもベットから出なかった。
いつもは私が陽平を起こしてあげてるけど、今日は無視!
てか、金輪際関わりたくない!!
あんな事して…絶対許さないから!!
昨日の情景が目に浮かんできて、ブンブンと頭を振る。
それにしても。
陽平、起きないなぁ。
部活の集合時間はたぶん8時。
8時まであと10分。
ま、陽平が遅刻したって、私にはカンケーない。
無視、無視。
そう思ってるのに、私はさっきから時計とにらめっこしていた。
8時まで、あと5分。
もうっ!
しょうがないなぁ・・・。
私はイライラしながらベッドを抜け出すと、
陽平の部屋へ向かった。
「陽平!!遅刻するよ!!!」
わざとバッターンとドアを開けて、大きな声をだす。
ベッドにつかつかと歩み寄って、
タオルケットを引き剥がそうと手を伸ばす。
同時に陽平の手が伸びて、私の腕を掴んだ。
「きゃ!!!」
寝てるとばかり思っていたから、心臓が止まりそうになる。
「お、起きてたの?!」
「うん。」
「なら、早く準備しなよ。遅刻するよ!」
「今日、部活休み。」
そう言うと、私の手をぐいっとひっぱる。
「ぅわっ。」
突然引っ張られてバランスを崩し、陽平の上に倒れこんでしまった。
「ちょっ、何やってんの!」
体を起こそうとじたばたしてるうちに、
いつのまにか陽平のベッドに引きずり込まれていた。
「よ、陽平!!」
「沙奈、おはよ♪」
「おはよ・・・ってあのね〜!」
のんきに朝の挨拶をしてくる陽平に呆れてしまう。
そ、それより私、またピンチじゃない?!!
「よ〜へ〜!!!!」
「何?」
「何じゃないでしょ!離して!!」
「やだ。」
「やだじゃないでしょ!」
きみに拒否権ないですからーーーーー!!
こいつ昨日のことまったく反省してないらしい。
「陽平!私、怒ってるんだからね!!」
「なんで?」
「なんでって昨日のこと!」
「えっちしたこと?」
「そのものずばりを言うなぁーーーーーーー!!!」
恥ずかしくて、真っ赤になってる私を見て、陽平がニヤリと笑う。
「もう1回する?」
あほか!するわけないでしょ!!
そう言おうとしたけど、できなかった・・・。
だって、私の唇。
陽平に塞がれていたから。
「な、な、な、な、な・・・・・・。」
驚きと怒りで言葉にならない。
そんな私の様子をみて、プッと陽平が吹き出す。
「笑うなぁ〜!」
「だって、沙奈かわいい。」
そういうと陽平の唇が耳に触れる。
「ひゃぁ!」
びくっと体を振るわせた私を見て、また笑う。
「沙奈って耳弱いでしょ?」
「し、し、知らないよ。そんなこと!!」
「そう?じゃ、もっかいやってみる?」
そう言って、耳にふっと息を吹きかける。
「ひゃぁぁぁぁぁ…。」
慌てて両耳を手で隠すと、ほらねと勝ち誇ったように陽平が笑った。
「さーなー。さーなーちゃん。」
陽平が話し掛けてくるけど・・・、無視!
私はさっき、陽平をひっぱたいた。
力の限り、バッシーンと。
でも、こんなんじゃ怒りが収まらない。
これ以上陽平の顔見たくないから、朝食を食べた後、
私は出かける準備をはじめた。
「沙奈、出かけるの?」
無視、無視。
「ねぇ、沙奈ってば。」
無視、無視。
「沙奈の今日のパンツはピンクかぁ。」
えっ!
当たってる?
なんで?!と思って振り向くと、
陽平がスカートの端を持ち上げていた。
「きゃーーーーー!なにやってんのよ!!」
慌てて陽平から体を離すと、
「やっと、話してくれた。」
そう言って、陽平がニコッと笑う。
こんな笑顔に騙されないんだから!
「どこいくの?」
「教えない。」
「どうして?」
どうしてって・・・。
あんたの顔見たくないからでしょうが〜。
「もうっ!うるさい!」
「俺も一緒に行こうかな?」
「はあっ?」
「沙奈についてく。」
「いや。ついてこないでっ!!」
ついてこられたら、出かける意味ないじゃん。
「だって、俺、部活休みで暇だしさぁ〜。」
「男友達と遊んできなよ。」
「やだよ。俺、沙奈と一緒にいたい。」
そう言うと、背後から私を抱きすくめる。
「ちょ、ちょっと!! 離して!!」
「やーだ。」
いたずらっ子のようにそう言うと、ますます腕に力をこめる。
「痛いよ!分かったから離して!」
「一緒に行っていいの?」
「いいけど、金輪際私に触らないで!」
陽平をにらみながら放った私の言葉に、しばし考え込んでる。
「じゃあ、一緒に行かなきゃ沙奈に触ってもいいんだね?」
「えっ?!」
こ、こいつ・・・。
人の発言を逆手に取って〜。
「ち、違うよ!そう言う意味じゃないでしょ。」
焦って陽平に言ったけど、もう遅かった。
「俺、一緒に行かな〜い♪今夜が楽しみ♪」
夏の日差しが、弱った私を照りつける。
はぁぁぁぁぁ。
こんなことになるなら、ママと一緒にイギリスに行けばよかった。
親がいれば、陽平だって私に手出しできなかっただろうし。
自分の運命を呪ってしまう。
まさか、義理の兄とそういうことになるとは。
もう、家に帰りたくないよぉ。
私は行くあてもなく、街をブラブラしていた。
時刻は夜の9時。
さっきからひっきりなしに携帯が鳴る。
着信は陽平・・・。
早く帰ってこいってことだろう。
帰りたくない。
近所の公園のベンチに座って携帯をにらむ。
このまま、早く朝になればいいのに。
そうしたら、陽平は部活に行って、私は束の間の休息ができる。
「は〜あ。」
今日の私、ため息ばかりだ。
ぼーっとしていたら、突然
「沙奈!!」
と大声で呼ばれた。
びっくりして振り返ると、陽平が走ってくる。
ゲームオーバー・・・らしい。
私は諦めて立ち上がると、陽平に向かって歩き出した。
だんだん陽平が近づいてくる。
陽平の表情がなんだか泣き出しそうで、私はびっくりした。
「よ、陽平?だいじょ・・・」
大丈夫と声をかける間もなく、陽平に抱きしめられていた。
「沙奈〜。心配した。」
「へっ?」
「自殺でもしたんじゃないかって、俺、心配で・・・。」
「じ、自殺ぅ!?」
陽平のコトバにびっくりする。
自殺って。
そりゃ、それくらいのことしてもおかしくないようなことは
されましたけどね。
「沙奈が家でてからずっと心配で…。
帰ってこなかったらどうしようって…。」
ぷっ。
なんか陽平かわいいんですけど。
「何回携帯かけても繋がらないしさ。」
「だって、襲われるって分かってて、家に帰るバカいる?」
「襲わないよ!!」
「襲ったじゃん!昨日!!」
「アレは…理性に負けたんだよ!」
「それを襲ったと世間では言うんです!」
「とにかく…家、帰ろう。」
陽平に手を引かれ、私はしぶしぶ家に帰った。
〜 俺、一緒に行かな〜い♪今夜が楽しみ♪ 〜
〜 今夜が楽しみ♪
今夜が楽しみ♪
今夜が楽しみ♪ 〜
今朝の陽平のコトバが頭の中でリプレイする。
家に入ったとたんに押し倒されるんじゃないかって身構えていたのに、
陽平は私に構うことなく、さっさとお風呂に入って寝てしまった。
なんか拍子抜け〜。
でも、ほっと一安心。
私もお風呂に入って、疲れを癒す。
一日中、陽平のこと考えてたから、さすがに疲れた。
自分の部屋に入ると、ベッドに倒れこんでそのまま眠ってしまった。
窓からの光が眩しくて、うっすら目をあけた。
もう、朝かぁ・・・。
熟睡してたみたいで、昨夜は夢も見なかったよ。
ぼーっとしていた視界がしだいにはっきりしてくる。
今何時か確かめようと、時計を見る。
その時、自分の肩の辺りに手があることに気付いた。
「手?!」
びっくりして振り返ると、幸せそうに眠っている
陽平の姿があった。
「きゃーーーーーーーーーーーーー!!!!」
「んんん〜。」
私の叫び声に反応して、陽平が薄目を開ける。
「沙奈…。おはよ…。」
「な、なんでここにいるのよ〜。」
「なんでだろうね?」
「もう〜。変態!!」
いつの間に潜り込んだのよ!
油断も隙もありゃしないっ!!
「早く自分の部屋に行ってよー。」
「やだ。」
「やだじゃないでしょ!」
「今、何時?」
「5時過ぎ。」
「じゃあ、まだ2時間は寝てられるじゃん。」
「自分の部屋で寝てよっ!」
「沙奈と一緒がいい。」
「わたしは、や、だ!」
私はぐいぐい陽平の体をおして、ベッドの端に追い込んだ。
陽平追放まであと少しのところで、
私を巻き込むように陽平は体を反転させた。
「ちょっ!陽平!!」
陽平が私の上に乗るような体勢になってしまって焦ってもがく。
「陽平重い!」
私が訴えると、少し体をずらしてくれた。
「沙奈、昨日かわいかったよ。」
陽平がニヤニヤしながら言う。
「何が?」
「俺がベッドに入ったら、抱きついてきた。」
「うそ!うそでしょ?」
「ほんと。」
ありえない。
そんなこと、あるわけないじゃん!
「だから、手ぇ出しそうだった。」
「!!!」
「でも、堪えたから誉めて。」
「ばか!寝込みを襲うなんてサイテー。」
「だから襲ってないって!」
「襲ったのと一緒じゃん!!」
ふいに陽平が私の耳に触れた。
「ひゃぁぁ。」
ふふふと陽平が笑う。
「耳はやめてよ。」
「じゃ、他のとこならいいの?」
そう言って、胸を包み込むように触ってくる。
「陽平!!そういう意味じゃない!!!」
焦って陽平を見ると、真面目な顔をして私を見つめていた。
「俺、沙奈のこと好きだけど、この前のことは謝る。無理やり…ごめんな。」
「い、今更謝られたって…」
「そうだけど、やっぱり謝らなきゃって思った。」
「うん。わかった。」
わかったから、手の動きを止めてよぉ。
「沙奈は俺のこと好き?」
「好きとか嫌いとかっていう対象じゃないでしょ、陽平は。」
「なんで?」
「なんでって…兄妹でしょ。お兄ちゃんでしょ。」
私たち、こんなことしちゃいけないんだよ。
「なんでこんな状況で出逢ったんだろうな、俺たち…。」
陽平が寂しそうに言う。
「俺、沙奈と一緒にいられるならって、親父の再婚許したんだぜ。」
「えっ?」
「あの顔合わせの日までは、俺、再婚に反対してたから。」
「そうだったんだ。」
「でも、やっぱ名古屋に残った方がよかったのかもな。」
そう言いながら、陽平の手がパジャマの中に入ってきて、
胸を直接触ってくる。
「ちょっ!陽平…。やだ!!」
言ってることと、やってることが合ってないような気がするんですけど。
「昨日、沙奈がなかなか帰ってこなくて、電話してもでなくて、
俺、ほんとに心配だった。」
「ご、めんね。」
「沙奈が俺の側からいなくなったらって想像したら、すごい怖くて・・・。」
「・・・・・・。」
「沙奈がいなくなるくらいなら、俺が自分の気持ち抑えたほうがいいと思った。」
「だから、昨日、帰ってきてからそっけなかったんだ。」
「でも、沙奈をみたら、もう自分の気持ちが揺れてるのがわかって、
沙奈を抱きしめたいっていう気持ちが抑えられなくて。」
そこまで言うと陽平は私の胸の先をつんつんと刺激してきて、
私はその気持ちよさに抵抗を忘れて、陽平に身を任せた。
「昨日沙奈を抱きしめて眠ったら、幸せだった。」
確かに、幸せそうな顔して眠ってたよ。陽平。
「俺、やっぱ沙奈のこと手に入れるって決めたから。」
「えっ?手に入れるって。」
「沙奈も俺のこと好きになって。」
「そ、そんな!」
「親父たちにバレたらその時考えればいいよ。俺たち付き合おう。」
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってよ。」
なに一人で勝手に決めてんのよ!
「沙奈だって、俺のこと手放せないでしょ。」
そう言って、陽平は手の動きを早くする。
「ひゃっ。あっ・・・ん。」
「ほら。」
「ち、ちがう。これは体が勝手に…。」
真っ赤になって答える私に、陽平がキスをする。
「体が一番正直なんだよ〜。」
そう言って、笑う。
「話もまとまった事だし・・・。」
そう言いながら下半身に手を伸ばす。
「さっさとやっちゃいますか?」
「な、な、な、なにをやるのよぉぉ!」
「そんなこと分かってる癖に。」
「やだ、やだ、やだーーーーーー!」
私の拒否の叫び声は、あっさり無視され
虚しく部屋に響いたのだった。
・・・ vol.1 end ・・・
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あとがき
エロシーン突入してしまいました。
vol.2、vol.3とこういった感じで続いていきますので、
読まれる方はご了承くださいませ。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
2005/6/21 執筆 さえ
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