窓際から2列目、後ろから3番目。






ここがあたしの特等席。



















特等席



















日に焼けた顔が揃った二学期の最初の日。


気分を新たにって事で、HRで急遽決まった席替え。






あたしは最高の場所を手に入れた。





そう。


中学入学以来3年間片想いしてる手塚くんの隣の席!!







手塚くんが今までにないくらい近くにいる。



嬉しいけど・・・、嬉しすぎだけど・・・。





こんなんじゃ勉強そっちのけで手塚くんの気配を感じることに
全神経を注いでしまいそう・・・。






堪えきれない笑みを押し殺し、ドキドキなる心臓を抱え、
ざわめく教室の中で、あたしは幸せを噛み締めていた。













はぁ〜。

かっこいいなぁ。



授業中なのに興奮しっぱなし



隣だからあんまりまじまじと見るわけにもいかないんだけど、
でも見たいという欲求を抑えられない・・・。


ということで、さっきからチラ見を繰り返しつつ、
はぁ〜と息をつく。
(ちなみに はぁ〜 のときに目に焼き付けた手塚くんを
 心の中で堪能している。)





チラ。

はぁ〜v



チラ。

はぁ〜v







もう何回こんな変態行為を繰り返しただろうか?





いいかげん授業に集中しなきゃ。

自分を諌めて黒板に目をやる。





でも・・・、あと1回だけ!!







そう思って、チラッと手塚くんに視線を向けたとき、
バッチリと彼と目が合ってしまった。






ひぃっ!
「?」






ど、ど、ど、ど、どないしょーーーーー!!!









今、思いっきり目ぇ背けちゃったよ(泣)
しかも、奇声を上げちゃったよ・・・。






嫌われた!
嫌われた!!
嫌われたぁぁぁぁ!!!









ショックすぎて思わず両手で頭を抱える。




変な子だと思ったろうな・・・(死)



恥ずかしいよぉ〜。





あたしが精神的にのたうちまわってるいると、
机の上にすっとノートの切れ端が差し込まれた。










"どうした?気分でも悪いのか?"








さらさらと走り書きされたキレイな文字に釘付けになる。




もしかして・・・。

心配、してくれてる?




あたしは嬉しさで胸がいっぱいになる。



手塚くんと同じ空気を吸ってるというだけで興奮している
プチ変態なあたしの心配をしてくれるなんて、
手塚くんはなんて優しいのだろう。







"なんでもない。大丈夫。ありがとう。"







あたしは自分のノートを破ってそう書くと、
そっと手塚くんの机に置いた。





手塚くんと手紙交換しちゃってるよ。

あたし。





興奮!!!!!!








その数分後、興奮冷めやらぬあたしに
再びノートの切れ端が差し出された。

なんだろう?と思って目をやると、
そこには思いがけない言葉が書いてあった。







"俺はいい席になれてよかったと思ってる。は?"







これ・・・。


どういう意味?




そう思って手塚くんを見たら、
どうしたんだ?というような余裕の笑みを返された。





やられたよ・・・。

もう、だめだよ・・・。



限界だよぉ・・・。





席替えから数時間。

なのに、あたしの心臓はパンクした。








キュン死(by ラブ★コン









あたしはどさっと机につっぷするとノートの隅に小さく記す。












"ここはあたしの特等席。手塚くんの隣だから。"










伝わるか伝わらないか分からないけど、
あたしは真っ赤になりながら、精一杯の勇気を振り絞って
それを彼に差し出した。












・・・ end ・・・










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                    あとがき


    青学初短編でした。
    コーナーだけ作っといたんだけどネタが思いつかなくて
    ずっと保留で気になってたんです〜。
    ようやく1作書けてよかった〜♪
    手塚でギャグって結びつかなかったんですがいかがですかね〜?
    そして読み返してたときに気付きました・・・。
    新学期最初の日に授業はねぇな・・・。
    その辺、脳内で誤魔化して読んで頂ければ・・・。(すんません。)
    そして手塚のキャラが怪しい。
    恋愛奥手そうなイメージだったんで、ちょっと違うような。
    重ね重ねすんません。

    最後まで読んでいただきありがとうございました。

    2007/7/3 さえ


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