「先輩の言うこと聞くから・・・、





 離して・・・。







 離してください・・・。」
















なんであんなことを言ってしまったのだろう。


悔やんでも悔やみきれないその言葉。

未だ離されない我が手を見ながら
私はため息をついた。















契約 vol.2














ちゃん約束やで。約束破ったらどうなるか
 わかるねんな?」



先輩の問いかけを聞いてから数秒後、
私はコクンと頷いていた。


無意識に・・・。








忍足先輩の声はやさしい。

でもその反面、氷のように冷たくも感じる。




この人の存在はなんだか掴みどころがなくて、
この人の発してる声と行動が、
この人の表面と内面が、
私の中で上手く交わらない。



こんなひどいことをされているのに、
忍足先輩なのだからしょうがないか・・・と、
訳のわからない諦め方をしてしまったりもする。



先輩の存在はあまりにも大きくて、
どんなことをしたって私じゃ太刀打ち出来ないことを、
この人に捕まったら逃れられないのだという事を、
私の五感が察知してしまったのかもしれない。







「素直な子は好きやで。」


ギュッと掴まれていた手が少し緩んで、
先輩が腰を屈めて私の瞳を覗き込む。



綺麗な切れ長の瞳から目が離せなくなった私に、
先輩が微笑む。




「そうや。は俺だけ見とればええんや。」







先輩・・・、だけ・・・?





私は・・・、日吉くんが、好きなのに?

忍足先輩だけを・・・、見る・・・?








そんな!!






反論しようと口を開きかけた時、
先輩がしっと私の唇に人差し指を押し付ける。





「誰か来よったわ。」
「えっ!」
「こっちや。早よう。」





タッタッ、と近づいてくる足音に、
私たちはとっさにシャワーブースに駆け込んだ。
















ガチャ。



部室のドアが開く音がして、
誰かが中へと入ってくる。








シャワーブースと部室の間には仕切りがあるものの、
ドアで隔たれているわけではないので、
物音や気配はもちろん分かる。





「こんな時間に誰やねん。」




忍足先輩が入ってきた人に声を掛けた。



シャワーブースの扉は足元に30cmほどの空間がある。

そこから私の存在が発覚するのを防ぐため、
ブースに入るなり私を抱き上げた先輩に
私は素直に従うしかなかった。







「日吉です。」
「今からかいな?」
「ええ、委員会で遅くなりました。」




すぐ側で聞こえる日吉くんの声に眩暈を覚えながら、
私は忍足先輩にしがみついていた。




「忍足先輩はもうシャワーですか?」
「ああ、今日は早くあがるんや。」
「そうですか。」





着替えているのだろう。
がさごそと音がする。


こんな状況なのに、日吉くんの発する物音に
どきどきと反応してしまう自分がいる。






「先輩、シャワー浴びないんですか?」




日吉のもっともな疑問に、
忍足先輩は私に向かってにやっと笑った。





「今からや。」



そう言うなり、忍足先輩の手はシャワーのコックを捻る。





「っ!!」

冷たさと、驚きで危うく声を上げそうになり、
私はますます先輩にしがみついた。





「日吉〜。」
「はい?」
「今日は来てないで。」
「は?」
「いつも来てるあの子や。」
「・・・・・・。」
「フェンスんとこでいっつも日吉見てる子おるやろ?」
「・・・・・・。」
「気付いてへんとは言わせんで。」







忍足先輩の手はびしょ濡れになった私の制服の中に
潜り込んでいく。




「・・・っ!」




私の手は先輩の首に回されていてその行動を拒むことが出来ず、
私は先輩の為すがままだった。



シャワーの流れる音で漏れる吐息を必死に殺し、
先輩のその行為に耐える。





スカートの中に潜り込んだその手は、
下着をずらし、私の一番敏感な場所を玩んでいた。





「んっ。はぅっ・・・。」




ついさっきまで触られていたそこは、
もちろんまだぬかるんでいて、
新たな愛撫によってさらに蜜を滴らせた。







「あの子の名前知っとるか?」
「いえ・・・。」
ちゃんゆうんやで。」
「俺には関係ありませんから。」
「へぇ。あんな目で見てるのにか?」
「意味がわかりませんよ、先輩。」




日吉くんとの仕切り越しでの会話中も、
私への愛撫は絶えることなく続いている。




逃れられないこの快感に私の中がざわめきだす。



「ぁっ。ふっ。」




先輩の指はとうとう私の中心にあてがわれ、
ゆっくりと中に埋められていく。


初めてだというのに、すんなり受け入れてしまった異物を
私の内壁が絡め取っていく。


中で先輩の指が動く度、私は背中を仰け反らせ、
なんとかこの感覚をやり過ごそうとしていた。






「なあ、日吉。人生っちゅうのはタイミングやで。
 大事にしとったってな、誰かが掠め取ってくかも
 しれへんねんで。」
「・・・・・・。」
「下克上。とはちょい違うか・・・。」
「忍足先輩には付き合ってられませんよ。
 俺、そろそろ部活行きますから。」
「ああ。そか。」





日吉くんが外へ出て行った音がして、
私はようやく息をついた。













「先輩!やっ!やめてぇ!」
「そんなことゆうても、ちゃんびちゃびちゃやで。
 日吉が側におってよけいに感じたんちゃう?」
「違う・・・、変なこと言わないで!」
「まあええわ。それより、ほら。」



先輩はシャンプーなどがおいてある台の上に
私を座らせ、私の足首もその台の上に乗せた。




「いかせたるわ。」
「えっ。あっ。やっ!!いやあ!!!」




膝を押し開き、私の中心に顔を寄せ、
そこを舌で舐め回す。




「いやあぁぁ!」
「静かにしといてや。バレるで、みんなに。」
「うっ。ひっ・・・く。」




舌を固く尖らせ突起を何度も往復し、
今度はそこに吸い付く。


指は私の中で蠢き、また違った快感を
私にもたらす。



「あっ。ふぅっ。あっん。やぁぁ。」



散々弄くりまわされ、大量の愛液を滴らせながら、
私はもう忍足先輩に身を任せるしかなかった。



「はっあん。せんぱい、もう、だめぇ!」
「いっていいで。」





やさしい声が私の耳に吹きかけられ、
指の動きが早くなる。







「あっ!あん!!はぅ。もう・・・、だめぇ!!!!!」





















絶頂を向かえ、ぐったりした私を抱き上げて、
先輩はシャワーブースをでた。








「とりあえず、拭かなあかんな。」


全身びしょ濡れの私の上にタオルをすっぽりとかぶせ、
がしがしと水滴を拭っていく。




ちゃんとはこれから楽しく遊べそうやな。」
「・・・・・・。」
「忘れたとは言わせへんで。は俺の玩具やで。」
「・・・・・・。」
「返事しいや。」
「・・・・・・。」



無言の私を忍足先輩の唇が塞ぐ。





は俺のものやねん。」






先輩が呟いた時、部室のドアが開いた音がした。





「忍足?いるのか?」







その声に私の体が固まる。










「ちっ。跡部か。」



たいして動じる風でもなく、
忍足先輩はドアのほうへと歩いていく。





私はその場から動けず、
ただ、黙って忍足先輩の背中を見つめることしか出来なかった。














・・・ next? ・・・










::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

                    あとがき


    短編だったはずなのに、なぜかシリーズ化してます。。。
    しかも跡部たま出てきちゃいました。(アレ??)
    こんな予定ではなかった気が・・・。。
    もう、ほんっと計画的に書けない人です〜。
    このあとどうなるのか誰にもわかりません(ああ、どうしよう。)

    最後まで読んでいただきありがとうございました。

    2007/5/26  さえ


::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::