週に1回の家庭教師のバイト。
これが私と彼を繋ぐ唯一の接点。
散りゆく季節 2
時々、逃げたくなる。
リョーマくんの気持ちの方向に気付いた頃から、
どうしようもなく逃げたくなるときがある。
怖いのかも知れない。
一度流されたら、私は自分を止める術を知らない。
7歳も年下の中学生と恋愛だなんて馬鹿げてる。
自分の中に浮かんでくる想いを消し去るために、
私は何度もその言葉を心の中で繰り返した。
「。」
「先生でしょ。」
プリントをやっていた手を止めて、
彼が私に話しかける。
「んじゃ、センセ。」
「何?」
「明後日の日曜日、俺、テニスの試合に出るんだけど。」
「へぇ〜。菜々子の言ってた事ってホントなんだ。」
「?」
「リョーマくんはテニスが上手だって、
菜々子から聞いてたから。」
私の言葉にリョーマくんは恥ずかしそうに目を細めた。
「試合見にきてよ。」
「私なんかが行ってもいいの?」
「いいに決まってんじゃん。」
「そう?じゃ、見に行くね。」
誘ってくれたことが嬉しくて、なんとなく浮かれたまま
私は当日、会場へと足を向けた。
「朋ちゃ〜ん、リョーマくんの試合始まっちゃうよぉ〜。」
「リョーマ様ぁ!待っていてぇぇぇぇ〜!!!」
ドタバタとものすごい勢いで女の子2人が目の前を
駆け抜けて行く。
今、リョーマって言ってたような気が・・・。
青学の制服着てたし、リョーマくんの
クラスメイトかなんかかな?
リョーマくん、人気あるんだろうな。
かわいい女の子たちを見て、私はふっとため息を漏らす。
私、場違い・・・、だよね・・・。
浮かれていた自分がばからしく思えてくる。
何やってんだろ?
あれだけ自分に言い聞かせてたのに。
7歳も年下の中学生と恋愛だなんて馬鹿げてる・・・って。
こんな所までのこのこやってきた自分が、
なんだか惨めに思えてくる。
帰ろう。
私はここにいちゃいけない人間だ。
会場から溢れる熱気に気圧されるように、
私は会場を後にした。
・・・ next? ・・・
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あとがき
桜乃と朋ちゃん友情出演。(笑)
一人で苦悩してるヒロインちゃん。
なんだかかわいそうです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
2007/6/13 さえ
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