「ちゃん?」
1台の車が近づいてきたと思ったら、
すっと窓が開いて、声をかけられた。
散りゆく季節 3
「跡部先輩・・・?!わぁ!お久しぶりです!!」
誰かと思ったら、大学のゼミの1年先輩の、
跡部 冬吾先輩だった。
今はもう卒業し、実家が経営する企業の
グループ会社の一つを継いだと噂に聞いていた。
「こんなところでどうしたの?」
「えっ?ちょっと出かけてて・・・、帰り道です。」
「そう、なら送ってくよ。」
わざわざ車を降りて、助手席側のドアを開けてくれる。
「そ、そんな!悪いですって!」
「遠慮すんなって。」
ぐいぐいとベンツに押し込まれ、
私はシートに納まってしまう。
「な、なんかすみません・・・。」
恐縮しまくっている私に、先輩が笑う。
「そんな縮こまんないでよ。俺も暇してた所だったんだ。」
「そうなんですか?お仕事忙しいんじゃありませんか?」
「まあ、仕事は仕事。オフはオフ。きっちり分けないと
体なんて持たないさ。」
カッカッカと豪快に笑う先輩の姿に
懐かしさを覚える。
「ちゃんも暇ならこの後少しデートしない?」
「で、で、デート?!」
「うん。久しぶりに会ったんだし、ご飯でも食べに行こうよ。」
「そ、そんな・・・。」
「だめ?忙しい?用事ある?」
「いえ、そうじゃないんですけど・・・。」
「じゃあ、決まりだな。どこ行こっか〜?」
多少強引なところも昔のまんま。
鬱々としていた気持ちが先輩と話すことによって
少しずつ晴れていく。
偶然の出逢いに感謝しよう。
先輩の横顔を見つめながら、私はそう考えていた。
・・・ next? ・・・
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あとがき
オリキャラ、跡部 冬吾さん登場です。
跡部の従兄設定です。
金持ちキャラを登場させようと考えていて
金持ち=跡部 だったもので・・・。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
2007/6/15 さえ
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