「やば。カバン置いてきちゃった・・・。」
おじさまにも何も言わずに飛び出してきちゃったし、
バイト、クビにかな?
定期もお財布も携帯も、家の鍵も全てカバンの中。
今更戻るわけにも行かないし、
私はそのままとぼとぼと歩き出した。
散りゆく季節 5
さっき、リョーマくんはなんて言おうとした?
「あの日、試合に勝ったら言いたいことがあった。」
「俺はのことが・・・」
私のことが・・・、私のことが好きだというつもりだったの?
それを聞いてしまったら私はどうすればいい?
リョーマくんの気持ちを受け入れる覚悟。
私にはないよ。
覚悟はないけど、それを聞いてしまったら
私は自分の気持ちを隠していけるのか自信がない。
ごめん。
リョーマくん。
やっぱり私はキミより子どもだね。
リョーマくんのまっすぐな言葉から、
私は逃げることしか出来なかった。
自分を守るために、
私はリョーマくんからも自分からも逃げたんだ。
数時間歩いて、ようやく自分の家についた。
一人暮らしのワンルームマンション。
朝になったら管理会社に連絡して、
鍵を開けてもらおう。
そう思って、部屋の前にうずくまる。
もうすっかり夜も更けた。
あと何時間こうしていれば朝になるんだろう?
一人は慣れてるはずなのになぜか今日は寂しくて、
自分で自分を抱きしめる。
目を瞑ると浮かんでくるリョーマくんの顔。
いっそ出逢わなければよかった。
こんなに辛い想いをするなら、
出逢わなければ良かったよ・・・。
ずっと堪えていた涙がついに溢れてきて、
私は声を押し殺して一人泣いていた。
・・・ next? ・・・
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あとがき
ヒロインのマンションは入り口にオートロックがない
マンションです。
なので鍵がなくても自分の部屋の前まではいけるのです。
そうイメージして読んでください(爆)。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
2007/6/18 さえ
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